株価暴落でも利益が狙える投資信託「SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド (愛称:リキッド・トレンド)」が新たに登場|メリットとリスク、NISA、手数料など

管理人タケ
管理人タケ

この記事では

”SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド

(愛称:リキッド・トレンド)”

についてわかりやすく解説します

 

 

リキッド・トレンドとは

リキッド・トレンド正式名称:SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド)とは、2024年8月16日から運用が開始される投資信託です。

大手ファンド「マンAHL」が運用しているアイルランド投資法人「Man AHL Trend Core Class A(JPY)」を通して、株式、債券、為替の先物等の先物に実質的に投資を行います。

SBI証券は2023年7月に世界有数のイギリスのオルタナティブ運用会社であるマン・グループとの合弁会社である「SBI-Manアセットマネジメント株式会社」を設立すると発表しましたが、実質その第1弾商品ということになります。

しかし、リキッド・トレンドはSBIアセットマネジメントの販売となっています。

Point

オルタナティブ運用会社とは

伝統資産(日本株式、海外株式、国内債券、外国債券)以外の資産への投資を行う投資会社。

市場動向のに左右されないパフォーマンスを目指す。

テクニカル分析で利益を目指す「ヘッジファンド」、道路や発電などのインフラに投資する「インフラファンド」などがある。

オルタナティブ=「既存のものに代わる、慣習にとらわれない」とい意味。

 

リキッド・トレンドの特徴

リキッド・トレンドの特徴は大きく3つあります。

特徴1. 市場が下落しているときに強い「ヘッジファンド」

リキッド・トレンドの1番の特徴は、市場が上がっていても下がっていても利益を出すことを目的としているということです。

投資信託では、メジャーな市場指標に連動するような銘柄が組み込まれている「インデックスファンド」か、マイナー株なども含めファンドが独自に選定して市場指標よりも高いパフォーマンスを狙う「アクティブファンド」の2つが有名です。

この2つに共通するのは、市場全体が下がっているときはパフォーマンスが下がってしまう可能性が高いということです。

しかし、リキッド・トレンドはそのどちらとも異なる「ヘッジファンド」になります。

ヘッジファンドとは、先物取引などデリバティブ取引を用いて市場全体が下がっている時にも利益を狙いに行くというファンドです。

つまり、指標が下がっている時でも空売りなどを駆使して利益を上げるということです。

特徴2. マンAHLの伝統手法「トレンドフォロー戦法」

リキッド・トレンドは、世界最大級のオルタナティブ運用会社である「マンAHL」などのマングループが実質的に運用します。

マンAHLの投資手法は「トレンド・フォロー戦略」と呼ばれる手法です。

マンAHLは1987年の設立当初よりトレンド・フォロー戦略を一貫して行ってきたことで、現在は世界有数のヘッジファンへと成長しました。

では、トレンド・フォロー戦略とはどのような投資方法なのでしょうか。

トレンド・フォロー戦略とは、大きくは以下の3つの戦法を組み合わせた投資方法です。

 

  • 人間の行動バイアスを100%排除したシステム(コンピューター)運用
  • デリバティブ(先物・先渡し)を使って世界の債券・金利、通貨、株式、商品に分散投資
  • 最先端システムにより複数の「移動平均モデル」を組み合わせて上昇トレンド、下落トレンドを察知

 

つまり、最先端のコンピューターによるテクニカル分析(チャートの傾向から今後の動きを予測する手法)で市場のトレンドを察知し、これから市場が上がると予測されれば「買い」、これから市場が下がると予測されれば「売り」で、どちらに転んでも利益を出すことを狙うという投資方法です。

また、あくまでコンピューターによる機械的な分析となるため、ファンドマネージャーの勘や経験といった属人的な運用はしないということです。

 

特徴3. 特定の市場に影響されにくい

リキッド・トレンドは世界の債券・金利、通貨、株式など26の市場に分散投資をおこなっているため、伝統資産(日本株式、海外株式、国内債券、外国債券)と相関性が低い傾向があります。

つまり、米国株式や日本株式の暴落、また政策金利などさまざまな投資ジャンルに影響を及ぼすようなイベントにも影響されにくいということです。

以下は、投資商品ごとに相関性があるかを示した表です。

表の見方は、-1~+1の間の数値が記載されており、+の数字が大きいほど同じ動きをする、-の数字が大きいほど逆の動きをするということになります。

【伝統資産と低相関】
リキッド・
トレンド
日本株式 外国株式 米国株式 新興国株式 米国REIT 世界国債 新興国債券 商品
リキッド・
トレンド
1.00 -0.10 -0.13 -0.13 -0.09 -0.02 0.10 -0.16 0.04 0.20
日本株式 1.00 0.67 0.61 0.64 0.51 0.25 0.49 0.35 0.12
外国株式 1.00 0.94 0.81 0.76 0.22 0.61 0.47 0.11
米国株式 1.00 0.67 0.75 0.17 0.53 0.37 0.04
新興国株式 1.00 0.59 0.27 0.68 0.51 0.26
米国REIT 1.00 0.46 0.66 0.30 0.17
世界国債 1.00 0.50 0.22 0.48
新興国債券 1.00 0.35 0.34
商品 1.00 0.37
1.00

出典:SBIアセットマネジメント「SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド」

https://sbiam.co.jp/sbi-man/

 

リキッド・トレンドに投資するメリット

リスクヘッジ

ヘッジファンドはその名の通りリスクヘッジに適した商品です。

リキッド・トレンドは、市場が上がっていても下がっていても利益を出すことを目的としています。

例えば、世界の市場全体が落ち込み様々な投資でマイナスが出てしまっているような状況でも、リキッド・トレンドに投資していればそんな中でも利益を出してマイナスを軽減してくれる可能性があります。

世界株式を越える実績

以下は、トレンド・フォロー戦略で運用するリキットトレンドの過去シュミレーションと世界株式の比較したものです。

出典:SBIアセットマネジメント「SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド」

https://sbiam.co.jp/sbi-man/

もし、1998年時点にリキッド・トレンドが存在していたと仮定すると、世界株式の約4倍のパフォーマンスになっていたということになります。

ちなみに、1998年以降のリキッド・トレンド過去シュミレーションによると、米ドルベースで見た年率リターンは13.2%、年率リスク14.8%となります。

これは、年率リターンが-1.6~28%の間になる可能性が高いということを示しています。

低コスト(低い信託報酬・成功報酬なし)

リキッド・トレンドの信託報酬は0.998%です。

ヘッジファンドの一般的な信託報酬は2%のため、その半分以下となります。

また、ヘッジファンドには成功報酬というものがあり、運用がプラスとなった場合には信託報酬以外にプラスでコストが発生します。

例えば、ヘッジファンドの一般的な成功報酬20%、信託報酬2%の場合、運用がプラスの時には年間22%ものコストがかかってしまいます。

ですが、リキッド・トレンドには成功報酬がありません。

つまり、リキッドトレンドは運用がプラスでもマイナスでも、年間コストは0.998%のみになります。

さらに、最大で3.3%の申込手数料がかかるとされていますが、SBI証券のWEBサイトから購入した場合は申込手数料がかかりません。

ヘッジファンドとしては異例な低コスト商品と言えるでしょう。

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リキッド・トレンドに投資するリスク

市場が良い時でも下がる可能性

リキッド・トレンドは市場の指標に連動している商品ではありません。

そのため、市場全体が上がっている時でもリキッド・トレンドはマイナスのパフォーマンスという場合も十分考えられます。

もしあなたが投資する市場について”これから間違いなく伸びていく”と考えるのであれば、インデックス投資の方が適切であると言えます。

 

SBI証券でしか買えない

今のところ、リキッド・トレンドはSBI証券でしか購入することができません。

リキッド・トレンドを購入したい場合はSBI証券で口座を開設する必要があります。

運用開始は8/16からですが、SBI証券ですでに購入することができます。

 

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NISA非対応

リキッド・トレンドはNISAのつみたて投資枠、成長投資枠どちらも非対応のため節税対策ができません。

基本的に先物取引などデリバティブ取引を行うヘッジファンドはNISAには対応していません。

 

リキッド・トレンドの分配金はいつもらえる?

リキッド・トレンドに分配金はありません。

 

リキッド・トレンドの税金・確定申告について

リキッド・トレンドはNISA非対応のため税金がかかります。

投資信託を売却する際に利益が発生した場合は、その利益に対し20.315%の税金がかかります。

源泉徴収ありの特定口座を利用している場合は、確定申告は必要ありません。

 

まとめ

  • リキッド・トレンドは市場がプラスでもマイナスでも利益を出すことを目的としたヘッジファンド
  • コンピューターによる機械的な分析となるため、ファンドマネージャーの勘や経験といった属人的な運用はしないということです。
  • リキッド・トレンドのシュミレーションを過去に当てはめると世界株式の成長を越えるパフォーマンスとなる
  • NISA非対応

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

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