この記事では、
”学資保険は必要ないのか”
の話題について
わかりやすく解説していきます
学資保険とは
学資保険とは、万が一の備えと子供の教育資金を計画的に準備することを目的としたの保険です。
未成年は契約できないため、加入者は支払者でもある親、対象者が子どもになります。
商品によっては、条件さえ満たせば祖父母でも加入できる学資保険もあります。
子どもの学費を貯蓄
毎月、または年など一定の金額の保険料を支払うことで、進学時などに決まった金額の支払いを受け取ることができます。
万一への備え
親など加入者が万一の事態に見舞われた場合、それ以降の保険料の支払いが免除されつつ保証は継続されます。
節税効果
学資保険は”一般生命保険料控除”の対象となります。
つまり、学資保険の支払金額に応じて、収めた税金の一部が返ってきます。
■一般生命保険控除金額
年間保険料 | 控除額 |
---|---|
20,000円以下 | 全額 |
20,001円~40,000円 | 支払った保険料の1/2+1万円 |
40,001円~80,000円 | 支払った保険料の1/4+2万円 |
80,001円~ | 4万円 |
学資保険は将来の教育資金を計画的に、かつ安心して準備するための手段となっています。
学資保険は不要との声
ここ数年SNSなどでは、
「学資保険に入る必要はない」
「学資保険はすべてにおいて中途半端」
と言うような意見があります。
なぜそのような意見があるのか、その理由は大きく次の2つが挙げられます。
学資保険不要の理由①:返礼率の低さ
返戻率とは、支払った保険料に対してどれだけの金額が手元に戻ってくるかを表したものです。
例えば、毎年5万円を20年間支払い続けた場合、
5万円×20年=100万円
を支払ったことになります。
この場合、将来100万円を受け取ることができて返戻率100%となります。
学資保険の返戻率はここ数年低くなっており、現在の学資保険の返戻率はおおよそ20年間で101~118%程度となっています。
高い方の118%で考えてみても、年間利回りに換算すると0.8%となります。
一般的な投資信託の平均的な年間利回りが3~11%と言われているため、0.8%は非常に低いです。
仮に年間利回り5%の投資信託に置き換えて計算すると、20年後の返戻率は265%となります。
学資保険不要の理由②:保証の少なさ
上でも述べたように、加入者が万一の事態に見舞われた場合は保険料の支払いが不要となり、保証が継続されます。
しかし、肝心の保証内容が限定的である場合があります。
例えば多くの学資保険は、加入者に対する保証はあるものの、対象である子供のけがや病気に対する保証がありません。
子どもに対する保証を組み込むとその多くは”特約”となり、返戻率が下がってしまいます。
その結果、返戻率が100%を下回ってしまうことも少なくありません。
学資保険の加入率は下がっていない
では、実際に学資保険の加入率は下がっているのでしょうか。
以下のグラフは、2023年の子どもの教育資金の準備のために利用される方法を調べたものです。
出典:ソニー生命「子どもの教育資金に関する調査2023」
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2022/nr_230309.html
1位の”貯金”に次いで学資保険は2位となっており、実に49.7%の家庭が学資保険を利用している結果となっています。
ちなみに、2022年の同じ調査では42.1%であったため、2022年から2023年にかけて学資保険の加入率は上がっているという結果になっています。
現在でも学資保険は、多くの人々に利用されているようです。
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ブログ主、タケが思う学資保険
まず、私自身は学資保険には加入していません。
その理由は、この記事で紹介した内容と同じです。
保証内容が中途半端であり、投資に比べリターンが低いと感じるからです。
しかし、私の親、つまり子どもにとっての祖父母が学資保険に加入してくれていました。
私はそれについて否定したり、非効率と指摘するつもりはありません。
学資保険は”安心感というリターン”を得るもの
祖父母は、初孫である私の子どもが生まれてすぐに学資保険に加入してくれました。
それは、何があっても孫には無事に育って欲しいという気持ちの表れだと思います。
私の両親は、孫の学資保険に加入したことで、おそらく”安心感”というリターンを得ることができたはずです。
もし私に、
”〇〇の方がお金が増えるよ”
”〇〇の方が保証が手厚いよ”
と金銭的リターンの話をされ、投資先を変えたとしても、資産運用に疎く投資に興味のない両親は、きっと安心感を得ることはできなかったでしょう。
まとめ
正直、学資保険は資産運用としては効率的ではなく、保証も十分であるとは言えない商品が多いのは事実だと思います。
もしその点に疑問を持ち、この記事を読んで頂けているのであれば、私個人の意見としては”学資保険は不要”とお伝えしたいです。
しかし、学資保険に加入している方や加入したい方を否定するつもりはありません。
なぜなら、同じ親としてその気持ちが分かるからです。
金融リテラシーの高い人は、そうではない人を些か否定してしまうことがあります。
もしかするとそれは親切心からくる行動かもしれませんが、誰しも必ずお金が価値観の上位にあるとは限りません。
学資保険は不要かどうかと言う意見は、誰かに求められるまでは、あくまで自分の意見として留めておくべきだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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