この記事では、
”販売所と取引所の違い”
”手数料とスプレッドの違い”
について
わかりやすく解説していきます
販売所と取引所
販売所も取引所も、どちらも”暗号資産交換業者”が提供する暗号資産を売買できるサービスです。
暗号資産交換業者(以下「交換業者」)とは、「DMMBitcoin」や「Coincheck」などといった暗号資産投資をするために利用する業者のことです。
販売所
”販売所”とは、暗号資産を交換業者から購入したり売却したりできるサービスのことです。
交換業者から購入するため、多くの種類の暗号資産を希望の数だけ購入することができます。
その代わり、”スプレッド”というコストが発生します。
スプレッドについては後半で触れるため、今は置いておきます。
取引所
一方で”取引所”とは、交換業者を通じて暗号資産を個人投資家から購入できるサービスです。
販売所とは違い、扱われている種類は限られており、購入希望の数がすぐ購入できるとは限りません。
販売所と取引所を「楽天」で例えると…
ここで分かりやすくするために、販売所と取引所を”楽天”のサービスで例えてみましょう。
例えば、あなたは自分好みの皿を5枚セットで購入したいとします。
”楽天市場”を利用すれば、その皿の5枚セットを注文することで簡単に購入することができます(=販売所)。
しかし、”楽天フリマ”を利用した場合、5枚セットで誰かが売りに出していなければ、購入することはできません(=取引所)。
- 交換業者 → 楽天
- 販売所 → 楽天市場
- 取引所 → 楽天フリマ
というようなイメージで捉えて頂いて問題ありません。
手数料とは
手数料とは、暗号資産を売買する際に交換業者に支払う手数料のことです。
販売所を利用する場合、取引所を利用する場合、どちらの場合も手数料がかかることとなり、販売所で購入する際の手数料を販売手数料、取引所で購入する際の手数料を取引手数料と言います。
手数料が無料の交換業者が多い
最近は手数料が無料の交換業者が増えてきています。
■手数料無料の暗号資産交換業者(一部紹介)
交換業者 | 販売手数料 | 取引手数料 |
---|---|---|
Coincheck | 無料 | 一部暗号資産は有料 |
みんなのコイン | 無料 | 無料 |
DMM Bitcoin | 無料 | 一部暗号資産は有料 |
coinbook | 無料 | 一部暗号資産は有料 |
取引所での取引は、主に「メイカー」と「テイカー」という2種類の取引方法が存在します。
簡単に言えば、「メイカー」は誰も提示していない価格で注文すること、「テイカー」は誰かが提示している金額で注文することを言います。
取引手数料が有料の暗号資産において、一般的にはテイカーの手数料の方が高くなる傾向にあります。
また、レバレッジ取引の場合には手数料が発生する場合があります。
スプレッドについて
スプレッドを知るためには、まずは
「売値」と「買値」
というものについて知っておく必要があります。
「売値」と「買値」
暗号資産には、
”買値(ASK)”と”売値(BID)”
と言うものがあります。
それについて、販売手数料が無料の「Coincheck」の実際の販売所の画像を元に説明していきます。
これはある日のビットコインのチャートです。
1BTC=9,788,054円
と表示されています。
これがレート価格です。
この時、購入するために「購入画面」に進むと以下のような画面になります。
チャートでは9,788,054円だったはずが、購入画面では、
1BTC=10,084,711円
と表示されており、レート価格より約3%ほど高い価格が表示されています。
これを”買値(BID)”と言います。
続いて「売却画面」を開くと以下のような画面になります。
※1分ほどの時間差があります。
売却画面では、
1BTC=9,496,100円
と表示されており、レート価格より約3%低い価格が表示されています。
これを”売値(BID)”と言います。
スプレッドとは
ここまで見てきたCoincheckの販売所の実際の画像から、
ビットコインを購入する場合、
- 購入価格(買値)はチャートより高くなる
- 売却価格(売値)はチャートより低くなる
ということがわかります。
今回のケースでは買値が約3%高く、売値が約3%低くなっているため、買値と売値では6%ほどの差があることになります。
この買値と売値の幅のことをスプレッドと言います。
ちなみに、スプレッドは金額ではなく”幅”のことなので、「高い・安い」ではなく「広い・狭い」という表現がなされます。
また、取引所の利用ではスプレッドは発生しません。
”取引所”と”スプレッド”の呼び方
ネット上では、暗号資産交換業者の提供する仮想通貨取引サービスを”取引所”と呼称している場合があります。
その意味で、”スプレッドが狭い取引所〇選”というような表現がなされている場合があります。
また、わかりやすくするために手数料も含めたコスト全般を”スプレッド”と呼称している場合もあるようです。
もしビットコインを買ってすぐに売ったら…
では、もしこの場合において、1BTCを購入しすぐに売却した場合、収益はどうなるでしょうか。
レート価格では、9,788,054円で購入して同じ9,788,054円で売るので、収益は±0になりますが、実際は違います。
買値:10,084,711円
売値:9,496,100円
=-588,611円
となりました。
この-588,611円がスプレッドとしてかかる費用です。
投資家目線では、”スプレッド ≒ 手数料”
多くの人は暗号資産を仮想通貨としてそのまま使用せず、いずれは再度日本円と交換するでしょう。
ということは、暗号資産で利益を得ようとした場合、手数料が無料でもスプレッドの分の利益が減少します。
スプレッドは、販売所で売買する際に発生するコストという点においては、実質的に手数料と同じであるということを知っておく必要があります。
スプレッドとは
- 販売所で暗号資産を取引する際の買値と売値に差のこと
- 投資家目線で見ると実質的に手数料と同じくコストになる
- 取引所の利用では発生しない
スプレッドは交換業者ごとに異なる
スプレッドの幅は交換業者ごとに異なります。
さらに、その暗号資産の流通量や価格変動の大きさなどによりスプレッドは常に変動しているため、スプレッドがどれくらいか明記されていないことが多いです。
ネット上には、各社のスプレッドの目安が載っているWEBサイトがありますが、あくまで目安です。
必ず購入前の画面で確認するようにしましょう。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
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