決算と聞くとなんとなく難しそうなイメージがあります。
しかし、実は知ってみるととても簡単です。
この記事では
決算の見方
について簡単に分かりやすく解説していきます。
決算とは
決算とは、
”企業が収益や費用をまとめて損益状態を報告すること”です。
決算で出た損益をもとに収める法人税を計算します。
また、上場非上場問わず株式会社は決算を公開する義務があります。
決算情報を見るには
決算の情報は大抵の企業のHPに掲載されています。
また、株の情報サイトや証券会社のWEBサイトでも確認することができます。
株探(かぶたん)
よく利用されるのが株探(かぶたん)というサイトです。
更新が早く、今日の決算情報をいち早く知りたいという方にはおすすめです。
また、見出し形式で一覧で表示してあり情報が分かりやすいです。
投資系YouTuberの方もよく使用されています。
証券会社WEBサイト
決算情報は大抵の証券会社のWEBサイトでも確認できます。
自分の利用している証券会社ならそのまま購入や売却画面に飛べるため便利です。
私も利用している SBI証券 は今後の決算予定がカレンダー形式で表示されいることが個人的にとても利用しやすいです。
決算用語
決算を読み解くためには用語の意味を知る必要があります。
- 単位
決算の数字の単位は「百万円」もしくは「千円」が利用されます。
たとえば1,000という数字で単位が百万円なら10億、単位が千円であれば100万円となります。
- 決算期[けっさんき]
本決算を行う月のことです。
本決算とは、年に1度行われる最終的な年間の収益を発表する決算です。
企業によって異なり、決算を発表する日のことを決算日と言います。
- 四半期(Q)[しはんき(く)]
決算の間の1年間を3ヶ月ごとに4分割した期間のことです。
各四半期ごとに決算が行われます。
1/4を意味する「クォーター(Quarter)」の頭文字をとって
”第1四半期=1Q”
と表記されることもあります。
- 四半期決算[しはんきけっさん]
四半期ごとに行われる決算のことです。
言うなれば現状報告、または進捗報告のようなものになります。
「短信」という数字を簡潔にまとめた書面で発表されます。
- 足元[あしもと]
直前の四半期のことです。
第3四半期の決算で言えば、決算の内容は第1~第3四半期までの9ヶ月間の業績の累計となっており、第三四半期の3ヶ月間のみの業績とは異なります。
例えば、第3四半期の決算の内容が悪くても第3四半期自体の業績が良かったときは、
「足元が良くなっている」
などと表現されます。
- 営業利益[えいぎょうりえき]
企業のメインとなる事業(本業)で得た利益のことです。
事業がうまくいっているかの指標として見ることができます。
- 経常利益[けいじょうりえき]
企業が全ての事業で得た利益のことです。
営業利益の他に投資による運用益や銀行への返済なども含まれるため、健全な経営がなされているかなど企業の安定性の指標として見ることができます。
- 純利益[じゅんりえき]
経常利益から税金の支払いなども引いて最終的に残った利益のことを言います。
同じ意味で最終利益、マイナスの場合は純損失とも言います。
株式会社はこの純利益から会社の成長に投資したり、株主に還元することになるため、配当金などに直結する数字と言えます。
- 業績修正[ぎょうせきしゅうせい]
当初の業績予想と途中経過に差異がある場合に予想を修正することです。
上振れの場合は上方修正、下振れの場合は下方修正となります。
証券取引所のルールとしては、
- 売上高10%
- 利益30%
より差異が大きくなるとみられる場合には業績修正が必要とされています。
- EPS[Earnings Per Share]
1株あたりの純利益のことです。
純利益を発行株数で割ることで計算できます。
例えば、発行株数が10万株の企業の純利益が1,000万円だった場合、
EPS=100円
となります。
上場企業はそれぞれ”純利益の何%を株主に還元する”というような指標を持っているため、EPSから来期の配当を予想することができます。
決算を実際に見てみる
それでは実際に決算の内容を株探で見てみます。
2月2日に第3四半期決算が行われた
「北越メタル」
の決算発表を例に見てみます。
まずは株探で北越メタルの決算速報を確認します。
この時点で内容があまり良くなかったということが分かります。
主な内容としては、
- 前期に比べて経常利益が大きく下回っている
- 予測に対して30%以上下振れのため下方修正を発表している
また、下方修正と同時に配当金の減額も発表しており株価に影響しそうです。
次に前期の実績と今期の業績予測を見てみます。
単位は「百万円」です。
先ほどの記事であった下方修正後の予測になっています。
比べてみると前期との差が目立ちます。
次に第三四半期までの累計を見てみます。
最終益(=純利益)は4億円に下方修正されているため、4Qではほとんど利益が出ない見通しのようです。
最後に足元(=第三四半期のみ)を見てみます。
前年同時期と比べるとマイナスではありますが、累積の30%以上減と比べるとそこまでの差がありません。
2Qの7月-9月を比べると前年同時期で約-78%となっており、この差が響いているようです。
足元が改善されたというよりは、もとより利益の増減が大きい企業のようです。
決算の入り口は簡単だが奥が深い
本記事の内容は決算を読みとく上で初歩的なものですが、これだけで大まかな内容をくみ取ることができるはずです。
あとは、さらに詳細な知識を身に着けて読み取った情報を自分の中で評価に結び付けることができるようになれば、投資の結果にも繋がってくるでしょう。
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