【暴落するほど利益になる⁉】「インバース(ベア)」についてわかりやすく解説|インバース型商品に潜むリスクとは?

タケ

この記事では、

”インバース”

について

わかりやすく解説していきます

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インバースとは

インバースとは、”ある指標にマイナスの値を掛けて逆の動きをするように設計された指数”のことです。

-1倍したものを「インバース型」、-2倍したものを「ダブルインバース型」という風に呼びます。

例えば、ある指標が-2%動いた場合、インバースは+2%、ダブルインバースは+4%という風に動きます。

 

 

「インバース」と「ベア」との違い

インバースと似たもので「ベア」があります。

ベアもインバースと同じく元となる指標にマイナスを掛けて逆の動きをするように設計された指数です。

インバース型はETF(上場投資信託)、ベア型は投資信託に用いられるという違いがあります。

ETFは株式市場に上場しており株のように常に価格が変動しており、投資信託は基準価格が1日に1度だけ変動します。

 

 

「インバース」に投資するメリット

インバース型の商品を購入するメリットは、下がると予測される指標で利益を得られるということです。

通常、「今後は下がっていくだろう」と予測する指標に対しては投資はしません。

しかし、その指標のインバース型の投資商品を購入することで利益を狙うことができます。

 

 

「インバース」に投資するリスク

インバース型のリスクとして、日本取引所グループの公式HPに以下のような記載があります。

 

インバース型商品は、値動きや想定されるリターンが通常の商品とは異なる特性を有しています。
中長期にわたって、インバース型商品に投資をする場合、原指標の変動率とインバース型指標の変動率の乖離が大きくなる可能性があり、留意が必要です。

また、原指標の上昇と下落が相互に繰り返されるような相場においては、複利効果により、原指標と比較して指数のパフォーマンスが逓減して行くという特性があり、投資者は利益を得にくくなりますので、留意が必要です。

 

 

出典:日本取引所グループ「投資のリスク」

https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/risk/index.html

これを分かりやすく言えば、

  • インバース型の変動幅は元の指標の変動幅に比例しない
  • 上下を繰り返す指標のインバース型は利益を得にくい

ということです。

もう少し分かりやすく解説していきます。

 

インバース指標は元の指標とぴったり同じ変動幅にはならない

日本取引所グループの公式HPにある

”TOPIXダブルインバース指数(東証TOPIXをー2倍したもの)”

を例にして説明します。

 

出典:日本取引所グループ「投資のリスク」

https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/risk/index.html

 

このグラフを見ると1日目の金額は

1日目 金額   前日からの変動幅 
TOPIX 95 5
ダブルインバース指数 110 10

となり、TOPIXが5動いているのに対してダブルインバース指数は10動いており、ちょうど元の指標の2倍の動きとなっています。

 

しかし2日目を見てみると、

2日目 金額   前日からの変動幅 
TOPIX 104.5 9.5
ダブルインバース指数 88 22

となり、TOPIXが9.5の動いているのに対してダブルインバース指数は22動いており、元の指標の2.31倍の動きになりました。

 

さらに3日目を見てみると、

2日目 金額   前日からの変動幅 
TOPIX 100 4.3
ダブルインバース指数 96 8

となり、TOPIXが4.3動いているのに対してダブルインバース指数は8動いており、元の指標の1.86倍の動きになりました。

 

このように、インバース型の変動幅は元の指標の変動幅に比例しないということがわかります。

 

上下を繰り返す指標のインバースは利益を得にくい

3日間の変動を4パターン用意して、元の指標とインバース指数がそれぞれどうなるかを比べてみます。

 

case.1 開始 1日目 2日目 3日目 結果
元の指標 100 +15% -15% +2.3% 100
インバース指数 100 -15% 15% -2.3% 95
case.2 開始 1日目 2日目 3日目 結果
元の指標 100 +20% +25% -20% 120
インバース指数 100 -20% -25% +20% 72
case.3 開始 1日目 2日目 3日目 結果
元の指標 100 -20% -15% +39.71% 95
インバース指数 100 +20% +15% -39.71% 83.2
case.4 開始 1日目 2日目 3日目 結果
元の指標 100 -20% +10% +19.32% 105
インバース指数 100 20% -10% -19.32% 87.1

 

どのパターンにおいても、元の指標よりインバース指数は全て低くなりました。

このように、元の指標が上昇と下降を繰り返すとインバース型は利益を得にくくなるということがわかります。

 

 

ダブルインバース(ダブルベア)のおすすめの買い方

ダブルインバース型ETFを購入する場合は、あまり長期で持ち続けないことをおすすめします。

例えば、「日本国内株は今後下がっていく」と予想したら東証TOPIXダブルインバースETFを購入し、ある程度下がりきったと思ったら売却する、というような方法です。

ダブルベア型投資信託の商品を買う場合は、今後長期にわたって指標が下がると予想できる場合に購入することをおすすめします。

例えば、

「米国株は今後長期的に下がっていく」

と予想したらS&P500ダブルインバース投資信託を購入するというような方法です。

ただし、あくまで自身のポートフォリオ(投資の構成)の一部に留めておくことをおすすめします。

 

 

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まとめ

  • インバース(ベア)とはある指標と逆の動きをする指標のこと
  • ダブルインバース(ダブルベア)は逆に2倍の動きをする指標
  • インバース型の変動幅は元の指標の変動幅に比例しない
  • 元の指標が上昇と下降を繰り返すとインバース型は利益を得にくくなる

 

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