この記事では、高配当株投資についてわかりやすく解説し、

- 高配当株ってなに?
- リスクはあるの?

- 何を見て探したらいいの?
- どうやって探せばいいの?
というような疑問を解決します!
高配当株投資ってなに?
まず最初に、高配当株投資とはどういう投資なのかを見ていきましょう。
高配当株投資=お金が多くもらえる個別株を買うこと
高配当株投資とは、配当利回りが高い株(=高配当株)を購入して持ち続ける投資方法です。
具体的に配当利回りが何%以上なら高配当株というような決まりはありませんが、一般的は配当利回りが3.5%以上で高配当株と呼ばれることが多いです。
簡単に不労所得を得られるので人気のある投資です。
配当金 | 企業から株主に支払われるお金。その企業の株式を持っている人だけが受け取ることができる。 |
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配当利回り | 1株あたりの年間配当金を株価で割ったもの(%)。 |
高配当株 | 配当利回り高い銘柄。一般的は配当利回りが3.5%以上の銘柄が高配当株と呼ばれる。 |
高配当株投資のメリット
次に、高配当株投資の良い点を見ていきましょう。
持ち続けるだけでカンタン
高配当株投資は買った株を持ち続けるだけでできる投資です。
一度買った株を持ち続ける投資で、タイミングを見計らって買ったり売ったりデイトレードのようなことはしません。
株を買った後は、株価の上がり下がりに一喜一憂する必要はないのです。
デイトレード | 株などをその日のうちに売買して利益を狙う投資方法。例えば朝に安く買った株を値上がりした昼に売る。数分〜数時間など短い時間で売買を繰り返すのが特徴。 |
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毎年お金がもらえる
高配当株投資は企業からの配当金が続く限り毎年お金をもらえます。
投資初心者にも人気のつみたてNISAでおなじみの積み立て投資信託は基本的に配当金は支払われることがなく、毎年徐々に価値が上がり続けて最終的にそれを売ることで利益になるという仕組みです。
一方で、高配当株投資は毎年お金がもらえるので配当金の使い道を自分で決めることができます。
また同じ株を買い足したり、違う高配当株を買ったり、ちょっと贅沢するなど自由です。
積み立て投資信託 | 投資信託を毎月一定金額で継続的に購入する方法 |
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NISA | 投資で得た利益に税金がかからない制度。対象となる条件や金額の上限がある。 |
株価が下がりにくい
「高配当50」の指数と、日経平均株価の年間騰落率の比較 引用:リターンが高いのにリスクが低い?“高配当株の秘密”をアナリストが徹底解説【株の学校 第5回:その2】 | ZAiセミナーレポート | ダイヤモンド・オンライン
高配当株は配当金目的で手放す人が少なく、株価が下がりにくく安定するというデータがあります。
つまり、リスクが低いということです。
しかし、高配当銘柄であればすべて株価が安定しているかというとそうではありません。
高配当株のリスク
では次に、高配当株投資は普通の投資と比べてどんなメリットがあるのでしょうか。
減配・無配
高配当株投資の最大のリスクは減配や無配です。
業績が悪くなったり経営方針が変わると、配当金の金額が減ったり、最悪の場合0円になることがあります。
配当金は決して保証されているものではありません。
高配当株を選ぶときは、減配されるリスクがより少ない銘柄を選ぶ必要があります。
高配当株は株価が上がらない?
「高配当株銘柄は株価が上がりにくい」と言われます。
その理由は、企業が成長に使うお金を十分確保せずに投資家に還元している場合があるからです。
企業の成長=株価なので、企業が成長しなければ将来的な株価の上昇は望めません。
資金的に余裕がないのに無理をして高い配当を続けている企業は、いずれ体力がなくなって配当金を維持できなくなります。
そして減配せざるを得なくなり投資家が離れて株価が下がるということもあるのです。
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配当性向
配当性向とは、企業が純利益のうちどれくらいを株主に配当金として支払っているかを示す割合のことです。
わかりやすく2つの例で考えてみましょう。
企業A
- 年間の純利益が1000万円
- 発行株数が10万株
- 配当金が1株当たり40円
1あたりの純利益は
1000万円÷10万株=100円
配当性向は40円/100円=40%
企業B
- 年間の純利益が4000万円
- 発行株数が20万株
- 配当金が1株当たり40円
1あたりの純利益は
4000万円÷20万株=200円
配当性向は40円/200円=20%
配当性向 | 企業が利益のうちどれくらいを株主に配当金として支払っているかを示す割合。「配当 ÷ 純利益 × 100」で計算される。 |
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純利益 | 企業の最終的な年間利益。売上から全ての費用や税金を引いて最終的に手元に残ったお金。 |
配当性向の目安は30~50%
配当性向は30~40%が適切と言われています。
それより高いと配当金を多く出し過ぎている状態で、いずれ配当金が維持できなくなり減配になったり、企業の成長に使う資金が残らず成長の妨げになる可能性があります。
反対に、それより低いと株主に対しての還元姿勢を重要視しない経営方針である可能性があります。
ROE(自己資本利益率)
ROE(自己資本利益率)は、会社が株主から集めたお金でどれだけ効率よく利益を出しているかを示す指標です。
数字が高いほど少ない資金でしっかり利益を上げている、つまりは経営上手という評価になります。
わかりやすく2つの例で考えてみましょう。
企業C
- 年間の利益が2000万円
- 株主から集めた資金が1億円
- 会社が自分で貯めた資金が1億円
自己資本は
1億円+1億円=2億円
ROEは2000万円/2億円=10%
企業D
- 年間の利益が1000万円
- 株主から集めた資金が5000万円
- 会社が自分で貯めた資金が7000万円
自己資本は
5000万円+3000万円=1億2000万円
ROEは1000万円/1億2000万円=8.33%
ROE | 企業が株主から集めた資金(自己資本)を使って、どれだけの利益(純利益)を生み出しているかを表す指標。「純利益÷ 自己資本 × 100」で計算される。 |
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自己資本 | 企業が持っている返済する必要のない資金。多いほど企業の安定性や信用力が高いと言える。 |
ROEの目安は8%以上
ROEは高ければ高いほど投資家にとっては魅力的で、8%以上が望ましいと言われています。
特に、経営方針としてROE目標を掲げている企業は、株主還元に積極的な企業と言えるでしょう。
DOE(株主資本配当率)
DOEは、企業が株主資本に対してどれだけの配当を支払っているかを示す指標です。
配当利回りとよく似ていますが、配当利回りは株価に対して配当が何%かなので、日々変動する株価に応じて変わってしまいます。
一方で、DOEは今企業が持っている資産に対して配当が何%かを示すため、数値が変動しにくく企業の配当金への姿勢がわかりやすいという特徴があります。
DOE | 企業が株主資本に対してどれだけ配当を支払っているかを示す割合。安定した株主還元の目安として使用される。「年間配当総額 ÷ 株主資本 × 100」で計算される |
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株主資本 | 企業の資産から負債を差し引いた資産。利益の積み重ねのこと。 |
DOEの目安は3%以上
DOEは高ければ高いほど投資家にとっては魅力的で、3%以上が望ましいと言われています。
しかし、DOEは2014年頃から注目され始めた指標でまだあまり浸透してません。
もし経営方針としてDOE目標を掲げている企業があれば、株主還元に意識高い企業と言えるでしょう。
累進配当
累進配当とは、配当金を減らさず、できる限り増やしていくという企業の方針のことです。
企業が自社の株価を上げるために、投資家に安心感を長く株を売られにくくするための方法です。
よく似た言葉で連続増配と言う言葉がありますが、連続増配は増配してきたという「実績」のことであって企業が方針として掲げているとは限りません。
累進配当 | 会社が配当金を減らさず、できれば増やし続けることを目指す方針。 |
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連続増配 | 会社が連続して配当金を増やしているという実績。 |
累進配当継続中の企業を紹介
三菱商事 | 2018年から累進配当を開始。2021年でも継続を明言。 |
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三井不動産 | 自社webサイトで持続的な利益成長と連動した安定的な増配(累進配当)を明言。 |
日本エスコン | 2016 年11月から配当政策の方針として原則「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」を継続中 |
兼松 | 年間配当金の下限を90円と定め累進配当を実施中。 |
三井住友FC | 累進的配当方針および配当性向40%を維持を明言。 |
いちご | 2017年2月期より「累進的配当政策」を導入し継続中。 |
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実際にスクリーニングをやってみましょう。
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- STEP.1moomoo証券のアプリ開く
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※PCの場合はウェブサイトに移行します。 - STEP.2右上の虫眼鏡マークをタップ
- STEP.3[スクリーナー]をタップ
- STEP.4[作成]をタップ
- STEP.5[日本株]をタップ
- STEP.6[配当利回り]を4%、[連続増配年数]を3年に設定
- STEP.7[ROE]を8%以上に設定し左下の[検索条件選択済み]をタップ
- STEP.8検索条件を確認して[結果を確認する]をタップ
- 完了検索結果が表示される

「累進配当」と「DOE」は?

この2つをスクリーニングできるサイトは見つからなかったんだ…
もしあったら教えてね!
まとめ
- 高配当株は配当利回り3.5%以上の株を買って持ち続ける投資
- 手軽に不労所得が得られるが、株価の低下や減配などのリスクがある
- 高配当株を選ぶオススメポイントは「配当性向」「ROE」「DOE」「累進配当」
- スクリーニング機能を使えば探しやすい
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