この記事では、
”ひふみ投信の現状”
について
わかりやすく解説していきます
- 投信ブロガーが選ぶ fund of the year2023第10位
- 「ひふみ投信」とは
- 「ひふみ投信」の特徴
- 「レオスキャピタルワークス」について
- 「ひふみ投信」は終わったと噂される理由
- 本当に「ひふみ投信」は終わったのか
- 「ひふみ投信」の購入方法
- まとめ
投信ブロガーが選ぶ fund of the year2023第10位
「投信ブロガーが選ぶ Fund of the Year」とは、
投資信託で資産運用する有名ブロガーが集まり、個人投資家目線で良い投資信託を広めることを目的とした投票イベントです。
投票の結果、トップ10に選ばれたのは以下のファンドです。
- eMAXIS Slim 全世界株式
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
- eMAXIS Slim 米国株式
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
- 結い2101
- たわらノーロード 先進国株式
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- ひふみ投信
今回は、ランキング第10位にランクインしている
「ひふみ投信」
についてわかりやすく分析していきます。
「ひふみ投信」とは
「ひふみ投信」とは、
”レオスキャピタルワークスが運用、販売する投資信託”です。
”日本を根っこから元気にする”をコンセプトとしており、レオスキャピタルワークスのCIOの藤野英人氏はファンドマネージャーとしても名の知られた人物です。
その藤野氏を中心としたファンドマネージャーが独自に発掘した国内外の企業に投資し、国内株式指標のTOPIXや米国株式指標S&P500などの平均指標を上回るパフォーマンスを目指すファンド(=アクティブファンド)です。
アクティブファンド
インデックスファンド
は何が違う?
- インデックスファンド
S&P500や東証TOPIXに含まれる銘柄を中心とした組合せで、指数に連動した値動きになるよう設定された投資信託。手数料や信託手数料などコストが低いが、連動させている市場自体が成長しなければ成果が出にくい。
- アクティブファンド
指標の銘柄に関係なく、ファンドマネージャーが独自選定した銘柄を組合せで運用している投資信託。市場の平均やメジャーな指数とは異なった動きになるため、良くも悪くも平均とは異なる動きになる傾向がある。平均以上のパフォーマンスになる可能性もあるが、その反対もあり、手数料や信託報酬がインデックスファンドに比べ高い傾向がある。
「ひふみ投信」の特徴
投信ブロガーが10位にファンド「ひふみ投信」にはどのような魅力があるのでしょうか。
その特徴を見ていきます。
11種類のラインナップ
商品名 | 特徴 | NISA |
---|---|---|
ひふみ投信 | 日本の成長企業を中心に投資 |
成長 つみたて |
ひふみワールド | 海外の成長企業を中心に投資 | 成長 |
ひふみライト | 世界の株式や債券に幅広く投資 | 成長 |
ひふみプラス | 銀行や証券会社で購入可能。ひふみ投信と同じ方針 |
成長 つみたて |
ひふみワールド+ | 銀行や証券会社で購入可能。ひふみワールドと同じ方針 | 成長 |
まるごとひふみ15 |
株式15%+債券85%の運用方針 |
成長 |
まるごとひふみ50 |
株式50%+債券50%の運用方針 |
成長 |
まるごとひふみ100 |
株式100%の運用方針 |
成長 |
ひふみマイクロスコープpro | 主に日本の小型株を中心に投資 | 成長 |
ひふみ年金 | iDeCo・企業型DCで購入可能。日本の成長企業を中心に投資 | 非対応 |
ひふみワールド年金 | iDeCo・企業型DCで購入可能。海外の成長企業を中心に投資 | 非対応 |
長期保有特典「資産形成応援団」
資産形成応援団とは、
”「ひふみ投信」や「ひふみワールド」を長期保有することで信託報酬が安くなる制度”のことです。
5年保有と10年保有ごとにそれぞれ特典が用意されており、最大で0.4%信託手数料が安くなります。
このような制度を設けているファンドは現状ほとんどなく、珍しい制度です。
「レオスキャピタルワークス」について
レオスキャピタルワークスとは、”ひふみシリーズの投資商品を運用、販売する資産運用会社”です。
レオスキャピタルワークスはSBIホールディングスの子会社でもあります。
”カリスマファンドマネージャー”と呼ばれた藤野英人氏が2008年に設立した会社で、看板商品である投資信託「ひふみ投信」は創立年の2008年から運用・販売されています。
「ひふみ投信」は終わったと噂される理由
ひふみ投信が”終わった”と言われる理由は、2016年から2017年頃にかけて高いパフォーマンスを発揮したが、その後にその勢いが一気に低下したことにあります。
以下の「ひふみ投信」のチャートを見ると、基準価格が2016年頃から一気に上昇し、その後下落していることがわかります。
なぜこのようになったのでしょうか。
その理由は、純資産額の急増にあります。
「資産が増えることは良いことでは?」
と思われるかもしれませんが、実はアクティブファンドは資産が増えすぎるとパフォーマンスが低下しやすくなる傾向があるのです。
アクティブファンドのは小型株やニッチな株を見出して細かく投資することで、市場の平均値を上回るパフォーマンスを出すことが強みです。
しかし、資産が増えぎると小型株やニッチな株だけでは投資金を使いきれなくなってしまいます。
運用せず保留しておくと機会損失となりファンドのパフォーマンスに悪影響が出てしまうので、大企業などメジャーどころに投資せざるを得なくなります。
そうなると徐々にパフォーマンスは平均値に近づいてしまうのです。
この推移を見て個人投資家から、
「ひふみ投信はもう終わった」
という印象を抱かれてしまうようになりました。
本当に「ひふみ投信」は終わったのか
ひふみ投信は本当に”終わった”のでしょうか。
最近の実績やコスト面を確認してみます。
最近のパフォーマンス
ひふみ投信の運用が開始された2008年から2024年3月まで年率リターンを計算すると、13.8%となっています。
つまり、平均で年間13.8%ずつ価値が上がっているということになります。
同じように直近1年、5年をそれぞれ見てみると以下のようになります。
直近1年(2023年3月-2024年3月) | 13.7% |
---|---|
直近5年(2019年3月-2024年3月) | 12.7% |
現在でもしっかり10%以上のリターンを生み出していることがわかります。
金融庁の資料
「国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析」
によると、2017年から2021年の5年間におけるアクティブファンドの年率リターン平均は6.7%となっています。
つまり、ひふみ投信の年率リターンはアクティブファンドの平均を上回る結果となっているということがわかります。
ひふみ投信の手数料・信託報酬
レオスキャピタルワークスから直接購入できる商品の手数料、信託報酬、分配金は以下の通りです。
商品 | 買付手数料 | 信託報酬 | 分配金 |
---|---|---|---|
ひふみ投信 |
無料 |
年1.078~0.678%※ |
0円 |
ひふみワールド |
無料 |
年1.628~1.378%※ |
0円 |
ひふみライト | 無料 | 年0.55% |
0円 |
※「資産形成応援団」対象
金融庁の資料「国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析」
によると、アクティブファンドの信託報酬の平均は1.39%となっています。
つまり、ひふみ投信の信託手数料は平均値同等、もしくは平均より安価であるということがわかります。
ただし、商品によって手数料がは異なるので、商品ごとの詳細は公式サイトでご確認ください。
結論:ひふみ投信は終わっていない
ひふみ投信は現在でも安価なコストと高いパフォーマンスのファンドであると言えます。
最近では2023年以降世界的な株高に吊られ、インデックスファンドも良い成績になっており、中には20%を越えるようなリターンのファンドも出てきています。
それらと比べるとやや見劣りしてしまうかもしれませんが、長い期間において実績を残し続けているひふみ投信は、今でも十分にポートフェリオに加える価値があると言えるでしょう。
「ひふみ投信」の購入方法
「ひふみ投信」は一般の証券会社や金融機関で購入できるものと、レオスキャピタルワークスでしか購入できないものがあります。
ひふみ投信でのみ購入可能 |
---|
|
証券会社・金融機関で購入可能 |
|
iDeCoや企業DCで購入可能 |
|
NISA口座は1人1つしか持つことができないため、
NISAでひふみ投信、ひふみワールド、ひふみライトに投資したい場合は、ひふみ投信でNISA口座を開設する必要があるということです。
まとめ
- ひふみ投信はレオスキャピタルワークスが運用・販売する投資信託
- ひふみ投信の年率リターンは安定しており平均値を上回る
- ひふみ投信の信託報酬は平均値より安価なものもある
- 資産形成応援団制度で長く保有すると信託報酬が実質割引
最後までお読みいただきありがとうございました。
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