高配当株投資について解説【国内株・米国株】【おすすめ銘柄】

今回は

高配当株投資

について解説したいと思います。

高配当株投資とはどのようなものなのか、

またおすすめの銘柄もご紹介していきます。

 

 

高配当株とは

高配当株とは、一般的には配当利回りが4~5%以上程度の株式のことを指します。

1株あたりの年間配当金 / 株価 × 100 (%)

 

例えば、株価が1000円で1株あたり年間50円の配当金を支払う銘柄は

配当利回り5%”

となります。

高配当株は、安定した収入を得られる魅力的な投資として今非常に注目されています。 

 

高配当株投資のメリット

安定した収入

高配当株は、長期投資でもあり銘柄を持ち続けることで定期的に配当金を受け取る投資です。

売買差益で利益を得るキャピタルゲインではないため、収益に安定性があります。

長期投資のメリットについては過去記事をぜひお読みください。

 

低ボラティリティ

ボラティリティとは”価値の変動性”のことです。

高配当株は、市場の変動に対して比較的安定しています。

その理由は、高配当銘柄は堅実な業績や財務状況を持つ優良企業、または大企業が多いからです。

高い配当利回りが下支えとなって、株価の下落幅を抑える効果もあります。

 

売買手数料が気にならない

高配当株投資は長期保有する投資のため、頻繁に売買と繰り返すわけではなく売買手数料が気になりません。

最近は手数料無料の証券会社も増えてきていますが、気にせず自分のお気に入りの証券会社を利用することができます。

 

高配当株のデメリット

成長性の低さ

高配当銘柄は、一般的に中小企業やベンチャー企業よりも大企業が多いです。

成長途中の企業は利益の多くを自社成長に費やしますが、基盤が大きな大企業などは株価維持や資金調達のために配当に回す割合が高くなる傾向にあります。

そのため銘柄自体の大きな株価上昇はあまり見込めません。

 

配当カットのリスク

高配当銘柄は、業績や財務状況が悪化すると配当金を減額や廃止する可能性があります。

これは投資家にとって大きな損失です。

特に、景気や業界動向に左右されやすい銘柄は配当カットのリスクが高いと言えます。

 

分散投資が難しい

高配当銘柄は偏りがあることが多くポートフォリオの分散化が難しい場合があります。

例えば、高配当銘柄は金融やエネルギーなどの従来型産業に集中していることが多く、テクノロジーやヘルスケアなどの成長産業にはあまり多くありません。

業界に偏りがあるため、経済危機の影響も同時に受けてしまう可能性が高いです。

また、日本や米国などの特定の先進国に偏っていることも多く、新興国や途上国には少ないことがあります。

 

選定が難しい

高配当銘柄は、単に配当利回りが高いだけではなく業績や財務状況、配当政策などを総合的に判断する必要があります。

長期に保有する必要がある投資のため、よく吟味して購入しなければ頻繁に買いなおすことになってしまい、損失が出やすくなってしまいます。

また、高配当銘柄はある程度限られるため偏りがあることも多く、ポートフォリオの分散化が難しい場合があります。

 

高配当株購入の注意点

分散投資

デメリットで紹介した通り高配当株の分散投資は難しいです。

そのためインデックス投資投資信託なども合わせて投資することでリスクヘッジが可能になります。

 

配当利回りだけで判断しない

高配当銘柄は、単に配当利回りが高いだけではなく業績や財務状況、配当政策などを総合的に判断する必要があります。

特に、業績が悪化している銘柄や財務が弱い銘柄は、配当カットや倒産のリスクが高くなります。

いくつかの指標を読みとくことでこれらの判断がしやすくなります。

*参考指標
  • EPS  :一株当たり利益
  • ROE  :自己資本利益率
  • 配当性向 :利益のうち配当に回された比率

 

高配当株選定に必要な指標”配当性向”

配当性向とは

高配当株を選定するに当たって重要な”配当性向”という指標があります。

配当性向とは簡単に言うと、その企業の利益のうちどれだけを配当に回しているかを見る指標です。

計算式は以下の通りです。

*配当性向

配当金支払い総額 ÷ 当期純利益 × 100

 

高配当銘柄であっても配当性向が高ければ、言うなれば”無理をして配当を高くしている”というような状態であると表すことができます。

 

配当性向の目安は30%以下

配当性向の目安は一般的に30%以下と言われています。

配当性向が高い企業というのは、利益を自社の発展や新たなビジネスに利用する割合がことが少ないということです。

逆に、配当性向が低い企業は自社の成長にまだ多く投資している企業と見ることができます。

つまり、

配当性向が高すぎる=成長性が低い企業

という判断ができます。

高配当をもらい続けても、徐々に所有している株価が下がってしまっては意味がなくなってしまいます。

 

代表的な日本の高配当株

日本の高配当銘柄の中から、以下の3つの銘柄を紹介します。

注意点としまして、配当金は金額が決まっているわけではないため、配当利回りは毎回変動します。

銘柄 配当利回り(2023年時点)   配当性向  

JT (2914)

5.54% 75.36%

商船三井 (9104)

4.34% 25.40%

日本製鉄 (5401)

4.64% 23.88%

 

JTの配当性向は75%

注目すべきはJTの配当性向の高さです。

これは目安となる30%以下を大きく越えてしまっています。

JTの配当性向の高さは経営理念によるものです。

JTは”4Sモデル”という経営理念を掲げています。

4Sモデル=顧客・従業員・株主・社会の満足度向上

また、日本のたばこ事業というのは近年かなり下火ですが、JTは食品事業にも大きく力を入れており、海外のたばこ事業への投資も行っています。

ここ数年間も増配が続いているため、配当を高くとも現状は大きな心配がないと言えるでしょう。

 

代表的な米国の高配当株

アメリカの高配当銘柄の中から、以下の3つの銘柄を紹介します。

注意点としまして、配当金は金額が決まっているわけではないため、配当利回りは毎回変動します。

銘柄 配当利回り(2023年時点)   配当性向  

AT&T

7.73% 75.36%

IBM

5.01% 87.42%

MMM

5.93% 68.03%

米国株の最大の特徴は”高配当”

米国株の一番の特徴は高配当です。

年に4回の配当を行う銘柄もあり、過去には配当利回り20%を越える銘柄もありました。

米国株の特徴については、ぜひ過去記事をお読みください。


一方で、日本では配当性向30%以下が目安となっている配当性向については、どれも高いのが特徴的です。

米国株式市場では、企業の成長性よりも高配当であることの方が投資家に評価される傾向があるためです。

そのため、日本株よりも高配当な銘柄が多く存在しますが、その分減配などが頻繁に起きている印象です。

 

超高配当株”BDC銘柄”

また、米国株には”BDC銘柄”という超高配当銘柄も存在します。

詳細については、ぜひ過去記事をお読みください。

 

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まとめ

  • 高配当株=安定した収入を得られる魅力的な投資
  • 頻繁に売買をする必要がなく安定的な収入を得られる
  • 高い配当利回りだけに惑わされず指標を読み解く必要がある
  • 国内株の配当性向の目安は30%以下

 

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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