この記事では、
”日本マリタイムバンク”
について
わかりやすく解説していきます
- 日本マリタイムバンクとは
- 【元本割れゼロ】正常償還率100%は本当か?
- 日本マリタイムバンクのメリット
- 日本マリタイムバンクのリスク
- 日本マリタイムバンクの税金について
- マリタイムバンクの登録方法
- まとめ
日本マリタイムバンクとは
日本マリタイムバンクとは、日本マリタイムバンク株式会社が2022年から提供している日本初の船舶投資ファンド(船舶に特化した投資商品)です。
クラウドファンディングにより調達した資金をもとに、船舶を担保とした外国船会社に向けてアセットファイナンスを行うことで利益を出しています。
アセットファイナンスとは、企業の持つ資産を担保にした融資のことです。
日本マリタイムバンクの場合は、船を所有したい企業に対して融資を行い、企業がその資金を元に船舶を購入したり借りたりするということになります。
また、このように資金が欲しい企業と投資したい個人を結びつける役割を果たすビジネスを融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)と言います。
日本マリタイムバンクは、個人が簡単かつ低コストに船舶投資できる手段です。
【元本割れゼロ】正常償還率100%は本当か?
日本マリタイムバンクのセールスポイントは「正常償還率100%」の実績です。
これは、投資期間が終了した時点での元本割れが今まで1度もないということになります。
日本マリタイムバンク公式サイトにも「正常償還率100%」と記載されています。
これについてWEB検索の関連ワードには、
「怪しい」「口コミ」
というようなものが散見され、本当かどうか実際のところを怪しむような声が見られます。
結論から言うと、正常償還率100%は本当である可能性が高いです。
公式WEBサイトにわかりやすい偽りの情報を大々的に載せたところで、実際の投資者からすぐ指摘が入ってしまいます。
では、なぜここまで安定して利益を出せるのでしょうか。
その理由は大きく2つあります。
- 実績がそれほど多くない
- アセットファイナンス
実績がそれほど多くない
日本マリタイムバンクは、2022年から提供している投資商品であるため実績がまだそれほど多くありません。
日本マリタイムバンク公式サイトにも「運用終了したファンド数 15」と記載されています。
つまり、”15/15は元本割れしなかった”ということに過ぎません。
それでも凄い実績と言えますが、今後回数を重ねる中で元本割れする案件が出てくる可能性も考えられます。
アセットファイナンス
元本割れを起こさない1番の理由は、おそらく日本マリタイムバンクの業務形態「アセットファイナンス」にあると思われます。
アセットファイナンスとは、”企業が所有する資産を担保に資金を融資する”という融資方法です。
日本マリタイムバンクの場合は、船を所有する企業に対しその船を担保に融資をすることになります。
つまり、日本マリタイムバンクはクラウドファンディングで資金を集めて、そのお金を船を所有したい企業に対して”貸す”というビジネスをしているのです。
投資と融資については、主に以下のような違いがあります。
投資 | 融資 | |
手法 | 将来的な利益を期待して、会社等にお金を“提供すること” | 利息の獲得を目的として、会社等にお金を“貸し出すこと” |
利益の受け取り方 | 会社が成長したり、事業収益からお金を受け取ります | 事前に決められた利息に基づき、定期的にお金を受け取ります |
リスク | 相手側に返済義務がないため、一般的に高め | 相手側に返済義務があるため、一般的に低め |
利回り | 一般的に高利回り | 一般的に低利回り |
出典:日本マリタイムバンク「船舶には“投資”と“融資”の2種類がある!その違いってなんだろう?」
https://blog.nmb.co.jp/blog/tips/669/
投じたお金が返って来るかわからない投資に対して、融資は借りた側に返済義務が生じるため、貸した側が損をすることが極めて少ないのです。
日本マリタイムバンクに出資する人々は当然”投資”になるわけですが、日本マリタイムバンク自体は投資ではなく”融資”で利益を上げているということになります。
さらに、船舶市場は需要と供給がある程度安定しているため、「船」という資産自体は株式や暗号資産(仮想通貨)などに比べて価格変動が少ないという特徴があります。
また、大型船舶の寿命は最大で50年を超える場合もあり、古くなった船もその約95%はリサイクル可能であると言われているため、年々価値が目減りしていくような資産でもありません。
日本マリタイムバンクのメリット
【ハイリターン】高い利回り
日本マリタイムバンクの日本マリタイムバンク公式サイトには想定利回りが記載されている案件があります。
以下の2件はすでに運用が終了しています。
これを見ると、「想定利回り9.81%」「想定利回り9.336%」という高い利回りが記載されていますが、これらが実績なのかもしくは事前の想定なのかは確認できませんでした。
しかし、運用前の案件を確認すると「想定利回り8.00%」「4.00%」というキリのよい数字が多いため、「想定利回り9.81%」「想定利回り9.336%」は利回り実績である可能性が高いと思われます。
また、運用中の案件はキリの良い数字とそうでないものが入り混じっているため、リアルタイムで利回りが更新されていると思われます。
日本マリタイムバンク公式サイトに記してある想定利回りは3%台~9%台と幅広く、記載のあるものを平均すると想定利回り6.2%程度となります。
分散効果
船舶投資は、海運業という世界的インフラへの間接的な投資に当たるため、株式や不動産投資とは異なるパフォーマンスになること多いです。
船舶投資は国の金融政策などよる影響を受けにくく、他の金融商品と相関性が低い特徴があります。
また、経済危機の影響も受けにくく、コロナ渦で株価が低迷していた2021年の上半期に、東京証券取引所の33分類の中でもっとも株価が上昇した業種は海運業でした。
そのため、資産の一部に加えることでポートフォリオ全体のリスクを低減する効果もあります。
【最悪の事態への備え】船の沈没のリスク対策
船舶投資のリスクといえば真っ先に思い浮かぶのは「沈没」です。
しかし、日本マリタイムバンクは沈没リスクについてもカバーされています。
その理由は、万が一船が沈没した場合、船を所有する企業に下りる保険金は最優先で日本マリタイムバンクへの返済に充てられるためです。
船舶は基本的には保険に加入しているため、万が一運用中の船が沈没してしまった場合はその保険金が船を所有していた企業に支払われます。
先にも述べたように、日本マリタイムバンクが行っているアセットファイナンスは返済義務がある融資です。
そのため、船を保有する企業は保険金の中から日本マリタイムバンクへの返済を優先しなければならないのです。
会員登録でAmazonギフト券がもらえる
日本マリタイムバンクは、会員登録を行うだけでAmazonギフト券1,000円分がもらえるキャンペーンが行われています。
期間の指定がないキャンペーンのためいつまで続くかは未定です。
日本マリタイムバンクのリスク
途中解約できない
日本マリタイムバンクは運用期間が最初に決まっており、原則として途中解約することができません。
期間は案件ごとに異なり、3ヶ月~3年程度となっています。
為替リスク
日本マリタイムバンクの投資はドル建て投資なので為替リスクがあります。
日本マリタイムバンクの融資相手は世界の船舶企業であるため、アセットファイナンスはほぼすべてが米ドル建てです。
そのため、もし運用中にドルの価値が急落した場合、満期を迎えて日本円に交換するときに、出資金額よりも低くなってしまう可能性があります。
出資金不足
日本マリタイムバンクは融資型クラウドファンディングです。
多くの投資家から資金を集めてそれを元にアセットファイナンスで利益を上げることになります。
しかし、もし出資金が予定額に達しなければ、アセットファイナンスは行われず船舶投資はできなくなってしまいます。
日本マリタイムバンクの税金について
税金はどれくらいかかるのか
日本マリタイムバンクの投資はNISAの対応外となりますので、得た利益に対して税金がかかります。
日本マリタイムバンクの投資で得た利益は雑所得に区分されるため、給与所得などと合算した金額に応じて税率が課せられます。
雑所得にかかる税率の目安は以下の通りです。
課税される所得金額 | 所得税率 | 住民税率 | 合計税率 |
---|---|---|---|
1,000円から1,949,000円まで | 5% | 約10% | 約15% |
1,945,000円から3,299,000円まで | 10% | 約10% | 約20% |
3,300,000円から6,949,000円まで | 20% | 約10% | 約30% |
6,950,000円から8,999,000円まで | 23% | 約10% | 約33% |
9,000,000円から17,999,000円まで | 33% | 約10% | 約43% |
18,000,000円から39,999,000円まで | 40% | 約10% | 約50% |
40,000,000円以上 | 45% | 約10% | 約55% |
出典:国税庁「所得税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
例えば、給与所得が年間300万円+日本マリタイムバンクの投資の利益が100万円であったとした場合、合計所得額は400万円になるため所得税20%+住民税約10%の計30%の税金がかかる計算になります。
確定申告は必要?
日本マリタイムバンクの投資で得た利益は雑所得に該当しますので確定申告が必要になります。
ただし、給与所得や退職所得以外の所得合計額が20万円以下の場合は確定申告は不要とされていますが、確定申告が不要であっても住民税の申告は別途必要となることがあります。
マリタイムバンクの登録方法
登録手順
が、
①日本マリタイムバンク公式サイトの会員登録をクリックします | ②登録するメールアドレスとパスワードを入力します |
③メールが送られてくるのでURLをクリックします |
④認証完了。 続いて情報登録に移ります。 |
⑤氏名や住所などの登録情報を入力していきます。 外国PEPs、FATAC、制裁国取引という聞きなれない言葉が並びます説明を読み該当しない方は該当しない、取引しないを選択します。 |
|
⑥マイナンバー画像と身分証明書をカメラ撮影して登録します。 マイナンバー画像は「添付」をクリックしなければ認識されません。 参照の横に青文字で「削除」と表示されればOKです。 |
|
⑦身分証明書のアップロードが終わると元のページに戻ってくるので次へ進むをクリックします。 |
⑧このようなメールが送られてきたら作業は完了。 あとは審査を待つだけです。 |
アマゾンギフトカードは会員登録が完了してからおよそ1ヶ月程度で送られてきます。
まとめ
- 日本マリタイムバンクは日本で唯一の船舶投資ファンド
- 資金運用は基本融資なので償還率が高く低リスク
- 期間が決められているため途中解約は原則不可
- 利益には税金がかかり確定申告が必要
最後までお読み頂きありがとうございました。
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