この記事では、
”個人投資家の勝率”
について調査した結果を
わかりやすく解説していきます
投資の勝率について調べてみた
”個人投資家の〇割は投資で負けている”
というようなネット記事をよく見かけます。
果たしてこの手の話は本当なのか、私タケが独自に調べてみました。
まずインターネット上にある”投資の勝率”についての記事について調べました。
インターネット記事や動画で調査をした結果、最も多かったのが、
”個人投資家の9割が損している”
それに次いで多かったのが、7割、8割が損しているというものでした。
しかし、中には
”7割が儲かっている”
というように、50%以上が利益を出しているというようなものも見受けられました。
そのサイトによってかなり開きがあるようです。
ほとんどがソースの記載なし
様々な勝率についての記事や動画を確認しましたが、それらのほとんどが統計結果の根拠となる情報元の記載がありませんでした。
また、公的機関が調査したというデータも見つけることはできませんでした。
普通に考えて、個人投資家の一人ひとりの収支状況を調べるというのはかなり難しい話であり、個人で調べるということはほぼ不可能でしょう。
仮に調べたとしても、それはその人近辺の限られたサンプルデータということになります。
日本経済新聞の調査結果を発見
公的機関の調査データは見つけられませんでしたが、日本経済新聞が過去に何度か複数の投資家に対して収支状況の調査し、記事にしているのを発見しました。
日本経済新聞がアンケートを行った対象は1万人から4万人のため、それなりに信用できる調査結果と言えます。
それらの記事を見ていきます。
- 2020.6.19
2017~19年の3年間と20年1~3月の運用成績を基準として、全てプラスの成績をあげた「4連勝」と全てマイナスの成績だった「4連敗」の特徴を分析した。
リスク資産の運用経験が3年以上ある1万5518人のうち、4連勝は約15%の2346人。
4連敗は約6%の911人だった。
引用:日本経済新聞「勝ち続ける投資家の秘密 負け組とここが違った」
- 2021.6.21
投資歴6カ月以上の人のうち、20年のリスク資産の運用成績がプラス(投資元本に対する騰落率がプラス1%以上)だった人は58.8%。
日本株が上昇基調だった21年1~3月は64.3%にのぼった。
引用:日本経済新聞「個人の20年の運用成績、6割がプラス 海外投資広がる」
- 2021.6.30
回答時点で「投資元本に対する利益がプラス1%以上」の運用成績だった初心者の割合は51.0%だった。2人に1人は早くも利益を上げているようだ。
引用:日本経済新聞「投資初心者の半数がもうけ ユーチューバーの影響増す」
- 2022.6.22
2022年前半の世界の株式相場は、米国の利上げやウクライナ・ショックの逆風で軟調な展開が続いた。
しかし、回答者の1~3月の運用成績を見ると、全体の42.3%がプラスの成績を確保した。
引用:日本経済新聞「1~3月の運用成績は4割がプラスに 海外投資が奏功」
これらの調査結果をまとめると、4割~6割の投資家は投資収支がプラスであるということになります。
この結果が1番真実に近いという保証はなく、もしかしたら収支がプラスの人ほど回答してくれやすいということも考えられます。
しかし、個人投資家の9割が損しているという話とは大きく異なる結果となりました。
ではなぜ負けている人が多いというサイトが多いのでしょうか。
”負けている人が多い”というサイトが多い理由
”負けている人が多い”と謳うサイトに偏っている理由は、情報商材などの謳い文句に使われているということが考えられます。
大半が負けていると謳っているサイトは、読み進めていくと情報商材の案内が出てくるものが多くありました。
”独学で投資をしてもほとんど負けますよ”
”絶対に勝てる方法を有料で教えますよ”
というように、商材を販売するためにキャッチーな見出しをつけているという可能性があります。
もちろん、投資商材の全てがデタラメということはありませんが、中には人を騙すようなサイトがあることも事実なのです。
投資の種類によって勝率は異なる
そもそも、“投資”と一括りに言っても色々な種類があり、投資スタイルも多岐にわたります。
それらをひとまとめにして”○割は負ける”と断ずること自体おかしな話ではありますが、数多くある投資方法の中でも特に以下には注意が必要です。
投機商品
価格が変動する商品を売買してその差額で利得を得ようとする行為のことです。
株式や通貨において頻繁に投機を行うことをデイトレードと言います。
厳密には投資とは違う意味になりますが、一般的には一括りに投資と呼ばれています。投機はその仕組みからわかる通り、”安く買って高く売った人”の裏には必ず”高く買って安く売った人”が存在します。
参加者全員が利益を得られる状況は起こり得ません。
このように、参加者が一定の資産を奪い合う(総和がゼロになる)状況のことを”ゼロサムゲーム”と言います。
プロも交えた総取り合戦になってしまっては、初心者が負けてしまう可能性が高くなってしまいます。
信用取引(レバレッジ)
信用取引は自分の資金以上の取引を行うことができます。
FXなどの通貨取引において信用取引により自分の資金以上の取引を行うことをレバレッジ取引と言います。
信用取引、レバレッジは大きな金額を動かせることが魅力ですが、当然リスクもそれに応じて高くなります。
特に恐ろしいのが、大きく損失が出てしまったときに起きる”ロスカット”です。
ロスカットとは、FXでレバレッジ取引を行っている際、含み損が一定ラインに達するとその状態のまま強制取引されてしまうことです。
つまり、含み損が消えるまで耐えることすら許されず取引が終了してしまうということです。
ロスカットは本来マイナスが大きくなり過ぎないための安全装置的な役割ですが、相場が激しく変動している場合、最悪借金を背負ってしまう可能性があります。
まとめ
- 投資の勝率についての数値は公的機関のものではない
- 投資商材の売り文句として勝率を低く書いている可能性がある
- 日本経済新聞の調査では4~6割がプラスの結果
- 投資の種類にや首謀者でリスクや勝率は異なる
最後までお読みいただきありがとうございました。
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